足関節捻挫は放っておくと大変

誰でも足をくじいてしまって、足関節を痛めてしまった事はあると思います。その時どうしましたか?重症度にもよりますが、痛みがあっても病院や治療院にいかず、しばらく我慢してそのまま治ってしまったと言う経験はないでしょうか?

捻挫は、圧倒的に打ち返し捻挫が多いです。(足の裏が内側を向いて地面についてしまう) そして靭帯を損傷しています。関節の動揺性や痛みによる代償動作で、膝が痛くなったり、腰が痛くなったり、骨格全部が歪んでしまう事は多いと思います。

捻挫の重症度分類

I度(軽症)II度(中等症)Ⅲ度(重症)ハイアンクルスプレイン
損傷靭帯前距腓靭帯部分断裂前距腓靭帯完全断裂前距腓靭帯と踵腓靭帯断裂遠位脛腓靭帯損傷
テストADT±ADT+ADT+
内反ストレステスト+
片足着地不可
脛腓圧迫テスト
背屈外旋テスト
治療一般的治療
ファンクショナルリハビリテーション
一般的治療
ファンクショナルリハビリテーション
10日まで固定より保守的に

テストのADTとは前方引き出しテストです。足首を抑えて足関節を前に引っ張ります。 

重症度I度は前距腓靭帯が部分断裂しています。ちょっとグッと前に出てくるかな~という感じです。

II度は前距腓靭帯の完全断裂してるので、グラッとする感じ、Ⅲ度は前距腓靭帯完全断裂+踵腓靭帯完全断裂なので、グラグラする感じです。

ハイアンクルスプレインとは、足関節の天井部分の脛骨と腓骨を留めている靭帯が伸びて、両骨が離れてしまった状態です。

前距腓靭帯(腓骨側)の圧痛、外側の内出血、前方引き出しテスト陽性であると95%が捻挫と考えて良いとされています。

前方引き出しテスト

しかし受傷48時間後までは腫れているので、前方引き出し、テストをしてもあまり動きません。受傷5日後には動くようになります。

Ⅲ度損傷を疑う場合は、さらに内反ストレステストをします。

ハイアンクルスプレインに対しては、図のようなテストを行います。

もう一つ大事な事は、骨折してないかを見極めることです。見た目の変形が顕著であったり、長い間痛みが続く(10日位)は骨折を疑います。

骨折の鑑別をするときは、以下の場所を触ってみます。

1.脛骨下端(内くるぶし)、腓骨下端(外くるぶし)から上に6センチの範囲内

2.舟状骨

3.第五中足骨基底部

ここらに激痛がある場合は、かなり疑わしいです。痛みがあろうとなかろうと4歩以上歩けない場合は、骨折の可能性が高いです。

ここまで読んでいただき、「まずはアイシング等をして冷やさなくてはいけないのでは?」とお考えの方かいらっしゃるかと思いますが、最近はその考え方は変わってきています。

次回以降に、処置方法とリハビリについて順番に書いていこうと思います。

捻挫をしてしまった!と言う時は、吉祥寺はたいち整骨院へ

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