肩の痛みに悩まされている人は多いと思います。四十肩や五十肩は、一年くらい長患いしてる人もいらっしゃっいます。片方だけでは済まない場合や、両肩痛くなってしまうこともありますね。
肩の痛みの原因として、考えられるのは
1.関節の位置が悪くて、周囲の組織が炎症を起こしている。
2.猫背、巻き肩などを不良姿勢で筋膜が固まっている。
3.胸郭出口症候群などに神経障害による痛み。
4.ストレスによる筋肉の緊張。
といったようなところでしょうか。
肩関節とはどうなっているのでしょうか?
一般的に肩関節というと、肩甲上腕関節の事を指しています。ここでは、上腕骨と肩甲骨の間に、棘上筋や肩峰下滑液包といった組織が、腕を上げたときに挟み込まれて炎症を起こすということがよくあります。
肩の動きを分類すると、6つの方向になります。それぞれの方向に動かす筋肉があり、関節の周りを覆っています。関節の位置が悪いと、変な方向に引っ張られたり、捩れたりしたまま動かすことになり、痛みの原因になってきたりします。
肩関節の周囲には、回旋筋腱板と言うインナーマッスルがあります。これらの筋肉は上腕骨頭を受けである肩甲骨に惹きつけるために働いていますが、上には三角筋や大胸筋など、腕を動かす大きな筋肉が覆いかぶさっており、圧力を受けやすいです。
ここまでは、上腕骨頭の動きですが、実際には受けである肩甲骨も一緒に動きます。それも6方向あります。
さらに肩甲骨は受けとなる胸郭の周りを滑るように動きます。胸郭の筋膜も6方向に繊維の方向があります。
上腕骨、肩甲骨、胸郭が連動して、腕は可動域一杯まで動かせます。
肩甲骨が固い、胸郭が丸まっていたりすると困難になってきます。
筋膜をリリースして、正しい方向に誘導すると動きが良くなるだけでなく、それだけで痛みが取れることもあります。
「昔は背中の後ろで手を繋げていたのに!」という人は筋膜が固まっているかもしれません。