シンスプリントのセルフマッサージとストレッチ(動画あり)

シンスプリントと診断されている患者さんです。陸上の短距離をされています。日常生活に支障は無いですが、走ると脛の骨の内側が痛む症状に悩まされて、もう長いことになってしまっているそうです。

少し脛が外に倒れてO脚に見えます。踵をつけたまましゃがむ、蹲踞の姿勢ができませんでした。ミクリッツ線がずれてると思いました。

1回目の治療では、とにかく痛みの出る脛の骨の内側を触診しながら、ショックマスターを打って痛み取りましょうと言うことになりました。

終わったあとに押した痛みは軽減されたようですが、しゃがみ動作は改善されてはいませんでした。ご本人もまだ効果はわからない感じでした。

シンスプリントとは、何故起こるのか、いろいろな原因が考えられます。奥の方の脛の骨に近いところから始まり、足裏のアーチの底につく、後脛骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋の機能不全が問題となる事が多いようです。

アーチが落ちてしまっている人は、常に後脛骨筋が伸ばされて、働かなくなっていて、骨の付着部を引っ張って痛みが出るパターン。

着地の仕方に問題があり、特に踵の骨がついた時にブレてしまい振動で痛くなるパターン、特にこの患者さんは、陸上競技で、固いトラックをスパイクなどで、特殊なフォームで走ったりするでしょうから、アウターマッスルの腓腹筋やヒラメ筋が張ってきて、内圧が上がって奥にある後脛骨筋を圧迫、疎血などが起こるパターン。

2回目の施術は、ブレを抑えるために踵に、回外、回内誘導テーピングをして、内くるぶしの内側にショックマスターを打ちました。

(赤丸の所にショックマスター、ここでは後脛骨筋は出ていませんが、骨間膜の上にあります)

後脛骨筋、長趾屈筋、長母趾屈筋は、全てここを通って足裏のいろいろなところに着きます。ここでの滑走不全対策です。

3回目は動作分析をして、実際に痛みが再現される動きがわかりました。片足ジャンプで着地した時のようです。

テーピングの効果はいまいちわからなかったようですが、全体的な痛みは減っているそうなので、初回と同じ、脛骨の内側から出力調整しながら深部筋肉を狙って打ちました。

今はお休み中ですが、また練習が再開されるそうなので、シンスプリントに対するセルフストレッチとエクササイズの仕方をお教えしました。

アーチは内側だけでなく、外側にもあります。外側アーチに関与する筋肉は、長腓腹筋、短腓骨筋、小趾外転筋などです。これらは外くるぶしの下から足裏に回り込んでいます。

後脛骨筋と長腓骨筋は、足裏のくっつく場所がほぼ同じで、いわば、両方のくるぶしを滑車のようにして、スリングのように、着地から、蹴り出しまでの歩行動作の中で、アーチをコントロールして、足を内がえし、外がえしして運動の受け渡しをしています。こうしてでこぼこ道なんかも、対応できます。

ですので、外側の筋肉を鍛えることも重要です。

シンスプリント以外でも、アーチが落ちてる人や、外反母趾、内反小趾の方もよかったらお試しください。

吉祥寺でシンスプリントにお困りの方は はたいち整骨院へ

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