今日の患者さんは、格闘技のジムでキックをガードしたときに、前腕の尺骨を骨折してしまった方です。
今日で3回目を診させていただきましたが、これまでの施術を振り返って書かせていただきます。
初めて来院された時はまだギブスをされていました。なかなか治りにくかったらしく2ヶ月以上、固定されていたらしいです。骨をボルトで留める手術はせず、ギブスで外から固定する保存療法がとられたようです。
この写真は実際のものでは無いのですが、似た場所の骨折画像です。(赤い線と下の黄色い矢印は今回は関係ありません)
骨はくっついたらしいのですが、肘から手首の方へ尺骨の骨縁をたどって触っていくと、はっきりとくぼんでしまっているところがあります。
変形治癒していると考えられます。
症状は手を外に回す(ドアノブ回す)時に、肘の外側が窮屈な感じで痛みます。との事でした。
骨折すると、骨折線を合わせて固定します。固定姿位をお聞きしたら、肩を内旋させて、前腕も体につけるように少し内旋させて、三角巾で釣ってたそうです。
ドアノブをひねる動きは外旋なので、長期の固定でそれらの筋肉が弱ってる可能性があると思いました。
それと折れてしまった尺骨に近い所で、橈骨側がコブのように膨らんでいました。
肘関節の外旋のムービーです→IMG_0217
折れた方の尺骨の周りを橈骨が回るのですが、最後に肘の関節の隙間が狭くなります。回りながら上にスライドしているんですね。
患者さんの肘の出っ張ってるところはこうなっていると想像します。2本の骨の長さが変わってしまっていて、橈骨にたわむ力がかかっていて、出っ張っているのは、筋肉の付着部ではないか?
場所的には長母指伸筋かと思われます。
ショックマスターは、外旋時に窮屈さを感じる肘外側周辺に打ちました。緑のバツ印です。
ひとまず動きが楽になったとはおっしゃっていただきましたので、徐々に骨折部に近い所にも打っていこうと患者さんにも許可していただきました。
骨にはリモデリングという機能があります。常に壊して新しく作ると言う作業をしているので、自然にある程度、変形も修正されてくると言われています。
ショックマスターがその手伝いをうまくできればと思います。