整体で背が伸びるか?という質問をされることがあります。
今日の患者さんは背骨の圧迫骨折をされていて、湾曲しています。右の胸腰移行部(胸椎と腰椎の切り替わるところ)に常に痛みがあります。
整体で背が伸びるというのは、骨がまっすぐになるという事をイメージされている方も多いかと思いますが、骨折した個所をまっすぐにすることはできません。
しかし、第二の骨格といわれる、筋膜を治療すると姿勢が変わるので一時的に身長が伸びることはあります。
施術前と施術後の写真を取らせていただき、耳から下に垂線を引いて比べてみます。
(施術前)
(施術後)
(理想とされる重心線)
この患者さんの場合、つま先重心で下半身が前に倒れる分、胸郭は後ろに引いてバランスを取っていましたので、引き違いの力が加わっている胸腰移行部の筋肉に痛みが出ていたのでしょう。
真ん中に引いた線を重心線と見立てると、施術後は胸郭や、足のくるぶしが、線から離れている距離が少なくなっています。
測ってはいませんが、伸長は伸びていると思います。
治療は主に、太ももの前外側と胸の前側の筋膜を伸ばしました。この方は筋膜治療をうけると、2~3日は痛みが軽減するとのことです。今後は腹圧のトレーニングをして、肋骨の下部を閉めていけるようになるともっと長持ちすると思われます。