今日の患者さんは、いつも肩こりに悩まされていらっしゃるけど、忙しすぎて・・・もう大変なことになる前に来ました!とおっしゃっていました。
本来なで肩なのに、いかり肩になっています。そして、、、ひどく猫背です。
背中からみると背骨にたいして、肩甲骨が離れてしまっていて、肩をむりやり持ち上げているいるので、ハの字になっています。左右高さも全然違います。
肩甲骨は、肋骨の上をすべるように、いろいろな方向に動けるはずなのですが、この方の場合は、姿勢によって優位に働く筋肉に引っ張られて、挙上と前傾と外転という状態でかたまっています。
肩甲挙筋というのはその名の通り肩甲骨を吊っているような筋肉です。肩甲骨を挙上させています。
とても頑張っているのですが、この筋肉を果たして緩めてしまってよいのでしょうか?
じつはこの方の場合は、ここをほぐすと調子悪くなってしまうそうです。
ほかに犯人がいます。それは!・・・小胸筋と前鋸筋でした。
猫背で肩甲骨が開いている人は、ほぼこの2筋が固いです。
小胸筋は肩甲骨の烏口突起という、少しだけ前に顔をだしている所についています。大胸筋といった大きな筋肉下にあって、圧力をうけて、縮んでしまっているんですね。そうなるとこの突起を前に引っ張るようになり肩甲骨を前傾させてしまいます。
体の横に巻きついているような前鋸筋は、猫背になるとお腹側にむかって縮む作用がつよくなるので、肩甲骨を外転させる働きが強くなってしまいます。
そうすると猫背傾向もどんどん強くなっていきます。
施術では横向きになっていただいて緩めていきますが、小胸筋に関してはセルフマッサージもお教えします。こういった画像をお見せして、筋肉の場所と向きがわかると、たいてい皆さん積極的にセルフマッサージしてくださるようです。この方は職場の人にも広めていただいて、いまではポピュラーになっているそうです。
そのうち暇な時は手がそこに行ってしまう・・・みたいなこともあるようです。
想像したらちょっとおかしくなりました。